みなさん。
心理機能というものはご存知でしょうか?
心理機能を簡単に言うと、人間の情報処理の仕方です。
全部で8つあります。
人間の成長には、この8つの心理機能をバランス良く成長させていくことが欠かせません。
今回は、8つの心理機能の1つ、内向的感覚(心理機能Si)をご紹介しましょう。
書籍の知識や私の経験をわかりやすくまとめました。
外向的直観を使うことが多いタイプ(ISTJ、ISFJ、ESTJ、ESFJ)が、どのように普段考えているのかを詳しく知ることができます。
皆さんの内向的感覚が少しでも成長して、良いふうに使われることを願っています。
内向的感覚(心理機能Si)とは、過去や伝統を今とつなげる能力
内向的感覚(Si)とは、過去の経験や体験を保持・要約・再収集する能力です。保守的・安定的に物事を検討する傾向があり、いつものルーティンやマニュアルが大好きです。具体的な詳細に注意が向き、視覚的なイメージをメインに記憶します。また、外部刺激と切り離された身体内部の感覚(痛み、空腹、筋肉の緊張)を捉える能力が高いです。
例えば、料理をするとき、レシピ通りに作ることを好んだり、毎日同じ料理を食べることも多いです。
その他特徴は下記です。
- 情報を保持・要約・再収集
- 過去の経験・ルーティン・伝統に照らして物事を検討
- 実績のある方法を重視・保存
- 伝統・権威性への高い評価
- 慎重で保守的
- 保守的な世界観・信念
- 決められたルールやマニュアルに従うことを好む
- 秩序を重視
- 過去やルールを大切にして、一貫性や安定性を求める
- リスクヘッジ(危機管理)が得意(脳が安定性を好む)
- ルーティンや馴染のあるもの・期待どおりのものに興味・愛着を持つ
- 新しいものでなく、既存のリソース・信念・慣行をもとに行動
- 過去の経験からの学びに基づいて行動(過去から引用して今の行動を決定)
- 過去に高い価値を置く
- 子供時代の信念・規範・伝統を大人になっても維持
- 頑固(自分の育った基本的な信念を問い直す傾向少ない)
- 何かを繰り返すほどより好ましくなる
- 日常のルーティンを好む
- ちりも積もれば山となる(節約志向)
- 身体内部の感覚(痛み、空腹、筋肉の緊張)を捉える能力が高い
- 東洋医学や東洋宗教に興味、ヨガ・めいそう
- 身体感覚の探求と育成に興味
- 責務を果たすことを誇り
- 責任感強い、詳細に注意を向ける
- 一貫性あり信頼できる存在
- プライベートではのんびりする人も多い
- 内なるイメージを思い浮かべる
- 言葉よりもイメージ
- 過去の情報を視覚的にイメージ
- 視覚的イメージで写真記憶(日付、誕生日、電話番号、地名など)
- 脳の視覚領域をよく使う(Niと同様)
- 特定の習慣を身につけると、それに応じて脳の発達や構造化が異なる
- 過去を参照して反芻する時間が多い(だから記憶力高い)
- 物質的な保守性、ものを捨てれない(収集癖・節約志向)⇔(Neは精神的な創造性)
- 必要なものを探す際には、既存のリソース(Si)からNeを活用する
- 既存のリソースを好むことからリサイクルショップが好き
- ファッションや流行への無関心
- 伝統主義(Si)と非伝統主義(Ne)の綱引き
- 未来(Ne)より過去(Si)を重視
- 個人の過去全体を凝集して行動の好みとして表現
- 感覚データ(Si)の背後にあるパターンや因果関係を見つけれない(だから、伝統や権威に頼ることが多い)
【メリット】内向的感覚(心理機能Si)の使い方
内向的感覚(Si)は、安定性や保守性を求めることから、過去の実績ある手法やマニュアルを好みます。そのため、安定感ある結果を出せます。また、優れた記憶力で実務能力が高い人が多いです。
安定感と信頼性:保守性を活かした業務が得意
内向的感覚を活用する人は、一貫性のある行動が得意です。責任感が強く、信頼できる存在として評価されることが多いです。また、過去の実績ある手法やマニュアルに忠実なので、安定感ある結果を得ることができます。安定性や保守性を求めることから、リスクに注意がいきやすいため、リスク管理業務にも適正があります。
記憶力と実務能力:詳細なデータを記憶して、優れた実行力
特定のデータ(誕生日や住所、電話番号など)や詳細な出来事を写真のように記憶する能力がある人も多いです。この能力は、詳細な記録管理などの事務作業で役立ちます。
自己管理能力と節約志向:習慣化が得意で、ものを大切にする
過去の習慣を大切にしようとするため、ルーティンを大切にすることができます。そのため、規則正しい生活習慣を送ろうと、健康管理や自己成長に注意が向きます。必要なものを新しく購入するよりも、既存のリソースを工夫して活用することを楽しむため、節約的で持続可能な生活を送る傾向があります。身体の内側の感覚に興味があるため、自分の体調悪化に気づきやすく、ヨガや瞑想に興味を示すことも多いです。
【デメリット】内向的感覚(心理機能Si)が過剰になると
内向的感覚(Si)は、過去や今までのルーティンを大切にするため、新しいことや変化に対して消極的です。
柔軟性の欠如:新しいものをあまり取り入れない
過度に保守的になってしまうと、新しいアイデアや流行を受け入れるのに時間がかかることがあります。さらに慎重になりすぎると、決断が遅くなったり、極端にリスクを気にしてしまいます。チャンスを逃すこともあるので、注意が必要です。
頑固:今までの習慣や方法が好きで、変化への適応能力がない
既存のルーチンや方法を維持する傾向が強いため、大きな変化や新しい環境に適応するのが難しい場合があります。過去の考えや一度決めたことを捨てきる事ができず、固定観念が強くて頑固になってしまうこともあります。
過去や物質的な執着:過去の失敗で自身をなくす人もいる
過去に高い価値を置くため、過去の失敗や後悔に縛られてしまうことがあるかもしれません。また、収集癖があり、ものが捨てられない人もいます。
【鍛え方】内向的感覚(Si)の育て方
内向的感覚(Si)が育てば、継続力や実行力が成長してきます。
日記:日常生活を言語化して、頭をスッキリさせよう
毎日日記をつけて振り返ることで、日々の問題点に気づけます。気づけたら、あとは実績ある手法を参考にしたり、創意工夫して改善してみましょう。また、過去の経験や学びを言語化して整理することで、頭がすっきりします。今後の問題解決に活かせますね。
瞑想:身体感覚を高めて、脳を休息させる
ヨガや瞑想、ボディスキャンを実践することで、自分の身体感覚をより意識的に捉えられるようになります。身体感覚に注意を向けることは、脳を休息させることができます。さらに、自分の無意識とつながる練習になり、内向的直観(Ni)がうまく使えるようになってきます。
継続力:自分の習慣・ルーティンをつくり、なりたい自分になる
自分が習慣化したいことを実際の生活に取り入れて継続してみましょう。継続は力なりです。習慣化したいものは、できる限り具体的に決めましょう。いつ、どこで、なにを、どれくらいするか決めましょう。例えば、朝6時に起きて朝ご飯を食べる前に、仕事に行く前に、家の周りで筋トレやジョギングを30分するなどです。特に運動はおすすめです。健康にもよく、自分の身体感覚を意識するので、さらに内向的感覚が鍛えられます。
【注意点】内向的感覚(心理機能Si)で気をつけること
内向的感覚(Si)が過剰に育つと、新しいことや変化に消極的です。今までの経験と新しいことへの興味のバランスが大切です。
柔軟性を意識:新しい方法に興味を持って試してみよう
過去も大切ですが、あまり固執せず未来の可能性や新しい考え方を受け入れる余裕も持つことが必要です。新しい環境や方法を試すことで、自分の成長やスキルの幅を広げるチャンスを得られます。変化は新しいチャンスの扉を開くものです。
過度な執着を解放:持たない幸せで身軽になろう
収集することも楽しいですが、必要なものと不要なものの区別してみましょう。そのためには、自分はどんな価値観なのか深堀りしていくと身軽になって生きやすくなるかもしれません。
まとめ
内向的感覚は、過去の情報を深く活用し、安定性と信頼性を提供する強力な心理機能です。心の安定を支えてくれます。ただし、変化の激しい現代社会では、適度な柔軟性も必要です。伝統と革新のバランスを取りながら、この能力を育ててみましょう。
では、また。
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